不況のせいでしょうか?それとも私がTVを見なくなったせいでしょぅか?
最近のCMに魅力的な物が少なくなりました。ある事あるのでしょうが???
新しい楽曲とのタイアップも少なくなりました。
洋楽を使う場合、以前「日産 サニー」で本物のビートルズを使った事が有り
今思うと良く許可が出たなと思います。
洋楽も本物を使うとお金がかかるので、そっくりさんのカバーが多くなったのも
時代を反映しています。
日本のCMを考えると4つのキーワードが浮かびます。
三木鶏郎
日本で初めてCMソングなる物を作った、いわば言葉だけの媒体に
音楽の相乗効果を取り入れ、コマーシャルソングと言う物を
作り上げた方です。
永六輔・野坂昭如・五木寛之・いずみたく等のお弟子さんを世に
送り出しました。
有名な楽曲では
「ワ、ワ、ワ、輪が三つ」の三和石鹸
「明るいナショナル」の松下電器{現・パナソニック}
「キリン、レモン、キリン、レモン~」
「牛乳石鹸、良い石鹸」
残念ながら時代の流れとともに、最近では聴かれなくなった名調子ばかりです。
♪トムとジェリー 仲良く喧嘩しな ♪
♪ビューンと飛んでく鉄人 28号 グリコ グリコ グ~リー~コー♪
等も有名です。
主に門下生の『楠トシエ』さんが歌い、CMソングの女王とも呼ばれています。
コカ·コーラ
それまでのCMが商品の特色 利便性を前面に押し出す物が多い中、
革新的にCMの流れを変えたのがコカ・コーラのCMです。
コカ・コーラがいかに若者のライフスタイルと切っても切れないものか、
生活の中に常にコカ・コーラが有る、
当代きっての人気スターが出演していましたが、70年代に入ると
名前も知らないけれど、とても魅力的な若者たちが
スポーツ レジャーで汗を流し、美味しそうにコカ・コーラ飲む。
爽やかな演出が冴え渡ります。
「潤いの世界」「リアル・ライフ」シーズンごとにキーワードが設定され
人気作家の作るCMソングに人気スターが歌を歌う。
コカ・コーラのCMに使われるのは一種の人気の証 ステイタスになりました。
それは90年代初頭まで続きます。
http://www.youtube.com/watch?v=XztTskgjkJY
新世界・Rial Lifeは なかにし礼 作詞 鈴木邦彦 作曲
歌はデューク・エイセス&スリー・グレイセス・ピンキーとキラーズ・赤い鳥
「ほんとのひと時」は西郷輝彦 最後の「愛するハーモニー」は
ニュー・シーカーズです。
杉山登志と資生堂
「リッチでないのにリッチな世界など分かりません。
ハッピーでないのにハッピーな世界など描けません。
夢がないのに 夢を売ることなどは……とても……嘘をついてもばれるものです」と
遺書を書き残し、37歳の若さで自殺した杉山登志。
彼が手がけた資生堂のCMはそれまでにない真新しいカメラワークと
イメージによる独創的で、隙の無い、新時代を築いた素晴らしい
フィルムが沢山残されています。
世界各国から評価され、多くの賞を受賞しますが
常に新しい物を作りだそうとする葛藤と苦悩に苛まれていのでしょうか?
彼の死後、化粧品のCMも新たな時代に入る事になります。
彼の最後の作品です。
第21回国際広告映画祭銅賞、第15回全米TVCMフェスティバル国際部門金賞、第14回ACC秀作賞
最も有名なのがこのCM
これほど的確に商品の必要性を訴えているのに
「のんびり行こうよ 俺たちは」若者たちの意識も学園紛争から
ノンポリ シラケへと移行する時期、時代を常に捉えていると思います。
タイアップ時代
杉山登志を失った資生堂のCMを今後どのように展開して行くか???
レコード会社で新たに売り出したい歌手とその歌手たちに
CMとリンクした曲を歌わせ、それを商品のイメージにも浸透させる、
所謂タイアップCMと言う物が登場します。
純粋なCMソングではないのに、CMに使われる事で
身近な歌となり、「この歌は誰が歌っているのか?」という問い合わせが
資生堂に殺到し、グッドタイミングでレコードを発売。
化粧品も注目度を集める。そのCMに出演する女優も注目される。
とても合理的で効率の良いCM作りに流れが変わります。
ロックバンドが音楽の商業ビジネスとして成功する事を
決定的にした「世良公則&ツイスト」ロックがCMに使われる時代到来です。
しかしファンの反応は冷ややか「「商業ロック」「産業ロック」と罵倒されます。
女優さんは小野みゆきさん 懐かしいですね。
綺麗な女優さんから、ちょっと男勝りの強い かっこよい女性と言う物が
注目され始めた頃です。
カネボウ コーセー共にタイアップ全盛の時代となります。
先日亡くなった桑名正博さんの「セクシャルバイオレットNo.1」も
カネボウの1979年の口紅のCMに使われました。
この矢野顕子さんの 「春咲小紅」も大ヒットしました。
「化粧品のCMに使われれば絶対売れる」
レコード会社からの売り込み攻勢も激しさを増し、
映像で美を際立たせる手法は過去のものとなり、
音楽と商品 女優さんの高感度が如何に消費者に支持されるかが
一つのバロメーターになっていきます。
この頃から純粋のCMソングと言う物が廃れて行きました。
番外編
菅原文太・梅宮辰夫・松方弘樹・勝新太郎
男臭い連中が「スカット爽やかに」に
コカ・コーラのCMに出演していたとは知りませんでした。
小田急百貨店の受付をされていた美人の人妻さんが
旦那さんの転勤に伴って、新潟に引っ越しされてきて
しばらく一緒に仕事をしましたが、先ず大一声が
「新潟のCMって 動かない物が多くてびっくり」と仰っていました。
「大手薬局」「ゴールデンドック紳士服」「宝石はみやこや」とかですね。
そういうCMも懐かしいですね。
↧
コマーシャル CM
↧