日本に於いて、1980年代中ごろ「ネオ・アコースティック・サウンド(ネオアコ)」
なるジャンルの音楽が人気になった事が有る。
一番人気が有り、一番好きだったのは「アズティック・カメラ」だったが
他に「オレンジ・ジュース」「エブリシング・バット・ザ・ガール」
そして「ペイル・ファウンテンズ」だった。
イギリス リバプール出身
リバプール出身と言うだけで注目された。「ファンカーゴ」なんて
グループも有ったような気がするが・・・・・・・
パンクの熱が冷め「ポスト・バンク」時代に再び、歌とギターを高らかに
響かせる、そう思う若者たちが音楽シーンに集まり始めた。
ペイル・ファウンテンズはファーストLPが今でも大傑作と評価されるが
この2枚目は「セックス・ピストルズ」に代わる、
そして人気絶頂だった「カルチャー・クラブ」と互角になる
新たなスターを求めていた「ヴァージンレコード」が
彼らに「ラフ・トレード」系のマイナー・レーベルから
13£ 現在の貨幣価値で計算すると4000万だろうか?
新人としては破格の移籍金を持ちかけ、結局彼らは
ヴァージンと契約。2枚目であり、ヴァージンから初のアルバムとなった
「From Across the Kitchen Table」
個人的にはこの頃「U2」命だったため、彼らや「ネオアコ」系は
後回しだったが、今改めて聴くとプリティッシュな
歯切れのよいギターポップ・チューンとストリングス・アレンジ
そしてギター同様、個性的なマイケル・ヘッドのシャウトなボーカル。
結局彼らはヴァージンが期待するほどの商業的成功を
手にする事なく、このアルバムで解散してしまう。
それでも永くに渡り、多くの人の心に音が響き続けている
まさに一瞬で輝き、一瞬で散った ある意味清々しささえ感じる、
これが「ネオアコ」の妙味でもあった。