Jazz At Massey Hall
漫画は全く読まないのだが、
古本屋で「美味しんぼ」が30冊セットで安価で売られていたので買ってみた。
やはり面白い「美味しんぼ」
テレビアニメが放送されていた頃はリアルタイムで見ていたので
知ってるエピソードは懐かしい、それ以外の話しも
「流石」と思わせる物も多い。勿論、個人的には?な部分もあるが。
この季節に相応しい「冷やし中華」を共に認めない雄山と山岡
親子の「完成された冷やし中華」のエピソードは
ラーメン好きには必見と思える。
さてさて、寝室は私のオーディオとレコード・CD
それに書籍で埋め尽くされ、とても寝室とは言えない状況だが、
音楽と読書が好きだから気にしない 気にならない。
しかし、興味の無い同居人には・・・・・・
自分の部屋が欲しい。
早速面白いタイトルを見つけて一気に読んだ。
題して「Salt Peanuts ソルト・ピーナッツ」
内容は、主人公、山岡が若い頃、足繁く通った老舗ジャズ喫茶が
経営不振で閉店する事になり、マスターの作る絶品の
ソルト・ピーナッツがある縁を取り持つストーリー。
ジャズの名盤が粋なタイトルと共に文と絵から流れ出てくる。
Salt Peanutsはジャズトランペッター「ディジー・ガレスビー」が作った
ジャズのスタンダード。
そして「美味しんぽ」にも出てくるLP「Jazz At Massey Hall」は
1953年カナダ・トロントにある「マンセイ・ホール」で
チャーリー・パーカー(as)、バド・パウエル(p)、チャーリー・ミンガス(b)、
マックス・ローチ(ds)そしてディジー・ガレスピー(tp)という
当代きってのジャズジャイアンツが一堂に会した、最初で最後の公演。
この録音には様々なエピソードが残ってる。
公演が行われた同時刻に、ボクシングの世界ヘビー級タイトル・マッチが
行われていた。
人々の関心はヘビー級タイトル・マッチに向けられ、
この日、2500人収容のホールに観客は700人も入らなかった。
ディジー・ガレスピーも自分のソロパートが終わる控室に行き
ボクシングのテレビ中継を見ていたと言う。
正式なライヴ録音の予定は無かったが、チャーリー・ミンガスが
自分の設立したレコード会社から販売するため、録音が行なわれ
それが後に広く流通し、現在では歴史的な録音と認識されている。
「やれパーカーが不調だ」「パウエルが冴えない」等賛否両論あるのだが・・・・・
但し、チャーリー・ミンガスの編集がかなり粗雑で、各人のソロパートも
かなりバッサリ切られているし箇所があり、チャーリー・パーカーは
ようやく麻薬から足を洗ったと思ったら、今度はアル中。
不調と言われている時期のパーカーだが、それでもスイッチが入ると
溢れ出るアドリブの泉は尽きる事が無いかのようだし
ディジー・ガレスピーとは犬猿の仲であったが、
二人のプレイの応酬は一種の意地の張り合いの様な凄みを感じる。
バド・パウエルも麻薬に溺れ、この時期のプレイは生彩を欠く。
なんとなくおぼつかないフレージングに、明らかに音程のミスも。
逆にジャズ界の性豪とも言われる野太いチャーリー・ミンガスの
ベースプレイ。そして後のモダンジャズ・ドラミングの開祖と言われる
マックス・ローチは聞きどころ満載の息もつかせぬスリリングな
リズムセクションが聴きものだろうか?
ローチはそれまで4ビートを刻み続けるジャズドラムのパターンを崩し
バスドラを多用し、オンオフ、ステップを踏む様なリズミカルなドラム奏法で
後のモダンジャズに多大な影響を与えた功労者だ。
53年の録音だから録音はそれなり、
決して酷いと思える様なレベルじゃ無く、逆に当時の貧相な簡易システムでの
録音では的を得た良好な物だと評価できる。
尚、チャーリー・パーカーは契約の関係で
チャーリー・チャン名義となっておりジャケットにも唯一、顔出ししていない。
この夜は、プラスチック製のアルトサキソフォンでプレイしたと伝えられている。
現在は、後から発見された未編集のテープを基に
未発表曲を大幅収録したCDも販売されているが
このレコードが貴重な記録と言う観点は揺るぎない物と断言できる。
この録音の2年後、チャーリー・パーカーは急死。
時代はビ・バップからハード・バップに。
シーンにはマイルス コルトレーン キャノンボール・アダレイ
ソニー・ロリンズが現れる。
現在の若いジャズファンはチャーリー・パーカーを喰わず嫌いしているそうだ。
何と言う勿体無い事を!!
クレイジー・キャッツの面々が出演した、映画「会社物語」で
ジャズ好きな仲間と言う設定で、メンバーがスィングジャズの
レコードを聞いているシーンで、ハナ肇さんが
「俺、チャーリー・パーカーって解らないんだよね」
これは脚本通りのセリフだと思われるが
まさにこの時期、スィングからビ・バップに移行し
最も光っていた時代の記録だと思う。
音楽も食べ物も「喰わず嫌い」は辞めたほうが良い。
ガレスビーが今宵も叫んでいるよ Salt Peanuts!Salt Peanuts!って。
マスター いつもの美味しいあれね。美味しい音と料理に感謝!!
古本屋で「美味しんぼ」が30冊セットで安価で売られていたので買ってみた。
やはり面白い「美味しんぼ」
テレビアニメが放送されていた頃はリアルタイムで見ていたので
知ってるエピソードは懐かしい、それ以外の話しも
「流石」と思わせる物も多い。勿論、個人的には?な部分もあるが。
この季節に相応しい「冷やし中華」を共に認めない雄山と山岡
親子の「完成された冷やし中華」のエピソードは
ラーメン好きには必見と思える。
さてさて、寝室は私のオーディオとレコード・CD
それに書籍で埋め尽くされ、とても寝室とは言えない状況だが、
音楽と読書が好きだから気にしない 気にならない。
しかし、興味の無い同居人には・・・・・・
自分の部屋が欲しい。
早速面白いタイトルを見つけて一気に読んだ。
題して「Salt Peanuts ソルト・ピーナッツ」
内容は、主人公、山岡が若い頃、足繁く通った老舗ジャズ喫茶が
経営不振で閉店する事になり、マスターの作る絶品の
ソルト・ピーナッツがある縁を取り持つストーリー。
ジャズの名盤が粋なタイトルと共に文と絵から流れ出てくる。
Salt Peanutsはジャズトランペッター「ディジー・ガレスビー」が作った
ジャズのスタンダード。
そして「美味しんぽ」にも出てくるLP「Jazz At Massey Hall」は
1953年カナダ・トロントにある「マンセイ・ホール」で
チャーリー・パーカー(as)、バド・パウエル(p)、チャーリー・ミンガス(b)、
マックス・ローチ(ds)そしてディジー・ガレスピー(tp)という
当代きってのジャズジャイアンツが一堂に会した、最初で最後の公演。
この録音には様々なエピソードが残ってる。
公演が行われた同時刻に、ボクシングの世界ヘビー級タイトル・マッチが
行われていた。
人々の関心はヘビー級タイトル・マッチに向けられ、
この日、2500人収容のホールに観客は700人も入らなかった。
ディジー・ガレスピーも自分のソロパートが終わる控室に行き
ボクシングのテレビ中継を見ていたと言う。
正式なライヴ録音の予定は無かったが、チャーリー・ミンガスが
自分の設立したレコード会社から販売するため、録音が行なわれ
それが後に広く流通し、現在では歴史的な録音と認識されている。
「やれパーカーが不調だ」「パウエルが冴えない」等賛否両論あるのだが・・・・・
但し、チャーリー・ミンガスの編集がかなり粗雑で、各人のソロパートも
かなりバッサリ切られているし箇所があり、チャーリー・パーカーは
ようやく麻薬から足を洗ったと思ったら、今度はアル中。
不調と言われている時期のパーカーだが、それでもスイッチが入ると
溢れ出るアドリブの泉は尽きる事が無いかのようだし
ディジー・ガレスピーとは犬猿の仲であったが、
二人のプレイの応酬は一種の意地の張り合いの様な凄みを感じる。
バド・パウエルも麻薬に溺れ、この時期のプレイは生彩を欠く。
なんとなくおぼつかないフレージングに、明らかに音程のミスも。
逆にジャズ界の性豪とも言われる野太いチャーリー・ミンガスの
ベースプレイ。そして後のモダンジャズ・ドラミングの開祖と言われる
マックス・ローチは聞きどころ満載の息もつかせぬスリリングな
リズムセクションが聴きものだろうか?
ローチはそれまで4ビートを刻み続けるジャズドラムのパターンを崩し
バスドラを多用し、オンオフ、ステップを踏む様なリズミカルなドラム奏法で
後のモダンジャズに多大な影響を与えた功労者だ。
53年の録音だから録音はそれなり、
決して酷いと思える様なレベルじゃ無く、逆に当時の貧相な簡易システムでの
録音では的を得た良好な物だと評価できる。
尚、チャーリー・パーカーは契約の関係で
チャーリー・チャン名義となっておりジャケットにも唯一、顔出ししていない。
この夜は、プラスチック製のアルトサキソフォンでプレイしたと伝えられている。
現在は、後から発見された未編集のテープを基に
未発表曲を大幅収録したCDも販売されているが
このレコードが貴重な記録と言う観点は揺るぎない物と断言できる。
この録音の2年後、チャーリー・パーカーは急死。
時代はビ・バップからハード・バップに。
シーンにはマイルス コルトレーン キャノンボール・アダレイ
ソニー・ロリンズが現れる。
現在の若いジャズファンはチャーリー・パーカーを喰わず嫌いしているそうだ。
何と言う勿体無い事を!!
クレイジー・キャッツの面々が出演した、映画「会社物語」で
ジャズ好きな仲間と言う設定で、メンバーがスィングジャズの
レコードを聞いているシーンで、ハナ肇さんが
「俺、チャーリー・パーカーって解らないんだよね」
これは脚本通りのセリフだと思われるが
まさにこの時期、スィングからビ・バップに移行し
最も光っていた時代の記録だと思う。
音楽も食べ物も「喰わず嫌い」は辞めたほうが良い。
ガレスビーが今宵も叫んでいるよ Salt Peanuts!Salt Peanuts!って。
マスター いつもの美味しいあれね。美味しい音と料理に感謝!!