最近は若い人の流行りの、NOWなお店よりも
味のあるラーメン屋・食堂に体も気持ちも赴いてしまう。
ラーメン屋なんだから、食堂なんだから味を提供するのは当たり前。
私の求める味とは、お店、店主に味のある人の事を指す。
先日の「おおもり食堂」が営業していなかったらこちらにしようと決めて、
視察を兼ねて見に来たところ、言い方は悪いが「可愛いアホの坂田風」の
歩き方で外の掃除をしていたお父さん、「これは味が有る」
久しぶりに見た、昭和40年代から50年代は「このラベルだったよね」な
ファンタスティックな飲み物が現存している。「150円」
さすがに今はファンタもペットボトルだろう。
しかし、以前、嫁と一緒に行った「子宝に恵まれる温泉」で
「HI-C」を頼んだら、まんまあの昔の缶で出てきて
思わず賞味期限を見たら大丈夫だった。意外とお店用に
作っている商品もあるようだ。
お店に入ると、例の坂田さんが一人「いらっしゃいませ」を
ビートルズの追っかけコーラスのようにシャウト。味あり過ぎて眩しい位。
「ホウホウ いらっしゃい ワウホウ」何語なんだろうか?
坂田さんじゃ無く、「ドテチン」かな?
【It's a Small World In 燕】味あるね。
こちらも懐かしい、瓶の自動販売機。
中になにやら飲料が入っていると覗いたら、ビールが入っていた。
未だ現役。「飾りじゃないのよ 冷蔵庫は」感動。
土曜日が定休だから「定休日 毎週土曜」と書いておけばよいのに
律義に日付入りで、親切丁寧な坂田さん。良い味だ。
継ぎ接ぎ、修正、剥がれは有るものの、基本は長年続けている
手書きのメニュー表 いぶし銀で眩しい位。
「こかね定食 430円」興味深々。
中華そば 550円
誰が見ても「燕・三条系ラーメン」と思うビジュアルスタイル。
「だってここは燕だもの」なんて言葉が通用しないほど
新潟県内は元より、全国的にも有名になった濃厚醤油と背油ラーメン。
スープは「鶏ガラのみ」と『燕三条ラーメンお遍マップ』に記載されていたが
スープの色合いからは想像できない、比較的おとなしい表現。
出汁感はバッチリで若干甘め。
それが決して悪いのではなく、穏やかな中にも毅然とした
味の拡がりは十分。背油も本当は今夜勝負なんだから
「Tパックにガーター」で行きたいところを降ろしたての
純白レースパンティーで心の欲望とは裏腹に清楚仕様の
でも体は正直な燕の熟妻と言う感じだろうか?
煮干しの利かせ方 くどくなく、口説かなくても
向こうから寄ってくるような でも近くに届かない
この少し曖昧な「アイマイミーマインユーユアユーユアーズ
ヒーヒズヒムヒズシーハーハーハーズ」
こういうラーメンは「Kis-My-Ft2」の様な若い人たちにも食べてもらいたい。
チャーシューは大きめ、厚みきよしチックな昭和レトロ風チャーシュー2枚。
トトゴンさんが好きそう。
「結構毛だらけ猫灰だらけ、尻の周りは0ソだらけってねぇ」
渥美清はもともとテキヤの人間だったから口上の節回しも上手。
麺は自家製麺 手打ち麺が多い燕三条エリアの中で
製麺所の物だと思われる。
やや 中から太いにかけて分類されるが、このエリアで太くは無い。
スープとの絡み的だと??なんだけれど
凄くスープを盛りたててくれる、これぞ「友情出演」的な
麺は陣内でスープはギバちゃん? 両者が絡み合うと言うより
麺とスープ それそれの味を楽しむと言う狙いが定めてある。味あるね。
結論 濃厚な醤油に迫りくる魚介とたっぷり背油とは一線を画す
「こんなお店があるんだ」的なラーメン。
自己主張はないが、かといって弱々しいラーメンではなく
これは古の中華そばそのものである。
食べる時は「燕三条ラーメン」の概念は捨ててほしい。
550円で立派な懐かしい中華そばに有りつける。
店主もラーメンも やはり格別だった。
「ホウホウ いらっしゃい ワウホウ」が聞こえたと思ったら
煙草をふかした常連のお婆ちゃんが「もやしラーメン 大盛り」を注文。
高齢のためか「漏らしラーメン」としか聞こえなくてちょっと笑った。
流石、高度経済成長 昼も夜も汗して働いた男たちの
ナニからアレまで支えた女である。未だ現役。恐れ入りました。
燕市秋葉町3-10-21
電話番号
0256-63-8584
営業時間
平日:11時15分~14時
16時~21時
日祝:11時15分~21時
定休日 土曜