今朝の朝刊に、フルモデルチェンジされた、新型トヨタ・クラウンの
写真が掲載されていたけれど、あれは駄目だろう。
「保守的なイメージを一新」との事だが、過去に日産の「セドリック」「グロリア」と
セールス的に大失敗した「クジラ・クラウン」の二の舞 にならないと良いが。
やはり、クラウンは自分が乗っていた、角型直線基調の
100 120系が今見てもクラウンらしい「風格」がある。
高級車に必要なのは「風格」なのに、新型クラウンはまるでお爺さんが
若い人が好むスニーカーと洋服で無理してコーディネートしたような
バランスの悪さ。
「ミニヴァンからの乗り換え獲得」いやいや こんな大きな
スポーティールックのクラウンは乗りたいと思わない。
そう言う私は断然「トヨタ党」本当はトヨタの車に乗りたいのが本音。
さて、今日の本題は「日産 シーマ」初代限定。
何と言っても「バブルを象徴するモノ」として「ジュリアナのお立ち台」とともに
名前が挙がるのが『初代 シーマ』である。
もうバブル真っ只中、会社職場は人手不足
モノを作って出せば売れる 売れる 「消費は美徳」
しかも高い物がドンドン売れた時代に、クラウンに販売面で苦戦を
強いられてきた日産の「セド・グロ開発チーム」が
「打倒 クラウン ソアラ」で打ち出したのが「初代 シーマ」なのだ。
車の税制が改正され、排気量のみの税金制度になり、
寸法は問われなくなった事を強みに、国産初の3ナンバー専用ボディーの
オーナーカーとなった。
それまでのクラウン・セドリックは基本5ナンバーサイズで
2600 2800 3000と排気量が拡大するごとに
設定されていた最上級車は、5ナンバーボディーに大型バンパー
装着する事で、3ナンバーボディーとデコレーションしていただけであったが
このシーマは「セド・グロ」Y30のプラットホームを流用するも
電子制御エアサスに前: ストラット後: セミトレーリングアームで
タブルウィッシュボーンとは違う、しなやかな乗り心地、
エンジンはVG30DE型V型6気筒DOHC NA・200psと
VG30DET型V型6気筒DOHCターボ 255psと馬力と加速は暴力的であった。
特に忘れられないのが、信号待ちからアクセルを踏み込むと
リヤを沈めて一気に加速して行く姿だろう。
しかし、燃費は最悪 どうがんばってもリッターは良くて6位。
クラウンの2000スーパーチャージャーも6位だった。
、燃費がどうのなんて言う人はお金持ちに居なかった。
「高速代 月に10万 ガソリン代12万 ハハハ」
そんな長岡の社長さん 元気ですか?
愛人とのホテル代と貢ぎ代も相当だったでしょうね。アハハハ
まるでコックピットを思わせるような室内とナビゲーションシステム。
トヨタの「ピーラド・ハード・トップ」とは違い、
日産好き御用達「ピラー・レス・ハード・トップ」の
安全よりも開放感 ジャガーを彷彿させるしなやかな
曲線と直線が上手く表現された官能的なボディーライン。
世のおじさまに爆発的な支持を得て、4年間の販売台数は12万9,000台
近くにも及び、クラウン勢を圧倒的に引き離した。
クラウン・マジェスタはシーマの対向車として急遽トヨタが
開発したものだった。
クラウンに乗って、マツダの販売店に彼女が乗りたがっていた
「ファミリア」のカタログを貰いに行ったら
営業が「今度うちが販売する センティア是非乗ってください」と
試乗を勧められ乗ってみた。営業曰く「シーマよりサイズが
大きいんですよ。クラウン下取りに出して乗り買えませんか?」と言われたが
形だけ肥大させた車でしか無かった。スタイルは良かったけれど。
何も「ルーチェ」をここまで大きくするのには無理が有った。
ハイブリット アイドリング・ストップ そんな言葉は無かった
環境 燃費
そんな事を言う人は誰も居なかった またそんな時代なんて
考えなかった。この世の春を謳歌し続けられると思っていたら
シーマがアメリカン・ナイズされた2代目に代わる頃
バブル崩壊。シーマ現象は初代のみ4年で散ってしまった。
シーマは保守的な層の密かに宿る新しいもの好きの部分を
大いに誘発させた。そして時代が味方し時代の終わりに終わった。
写真は、女優『伊藤かずえ』さんが20年前から乗っている
セドリック・シーマである。
本人曰く「シーマは私の体の一部 実家と、夫の車にも時々乗るのと、
最近は電車通勤も多いので、年数の割には走行距離は、のびていませんね~
エンジン、エアーサスペンションは、10万キロ走行した時に替えました。
分解した時に、工場に見に行きました・・写真、撮っておけば良かったなぁ~
つい最近、車検も更新!
この型のシーマは、日本にあと5台しかないそうです。
まだまだ乗り続けますよ」
シーマも愛されるオーナーに巡り合えて幸せ。
実はトヨタ好きの私が、今お金が有ったら乗りたいのが
初代シーマ ワインレッドなのである。
私の家の近所に「JU新潟」のオークション会場が有り
オークション開催日に、車屋の社長さんが大勢駆け付けるのだが
お一人、ピカピカのワインレッドのシーマに、フィンタイプの
アルミを履かせた凄くお洒落なシーマに乗ってくる社長さんが居る。
今の車が忘れている そしていろんな思い出が蘇るような
「美しい車」やはり初代シーマは永遠の憧れなんだな。
終わり